法人保険営業マンは決算書が読めなければお話になりません。決算書を読めるようになるためには、税務の基礎を知る必要があります。
「税務……。難しそう」
こう思ったあなた、
心配ご無用です!
ライブシー穂坂教室の講師は税理士法人エンパワージャパンを率いる税理士の穂坂光紀さんです。2部構成で、「決算書の読み方」+「決算書の生かし方」 を熱くお話しします。なお、「決算書の読み方」はウェブシーで配信します。
決算書を読めるようになると経営者と対等以上の関係を築くことができます。経営者から信頼を得て、相談を持ちかけられるなど、深い関係を築くことができます。経営者に継続貢献営業ができるのです。
【穂坂先生の言葉】
「『決算書を読める』」の意味は、最終的に売上や経費、利益などが分かるようになることです。『決算書を生かす』の意味は、決算書を読んで改善ポイントが分かることです。読むのは慣れです。生かすのは応用です」
「個人保険営業はヒアリングをして年収や家族構成などを聞いて、適切な保険を組み立てます。一方、法人保険営業は違います。経営者は決算書と事業計画書を基に意思決定と行動をしていますから、決算書が読めないと話にならないのです」
「戦略法人保険営業塾に参加するに当たって最低限分かっていなければならないことを勉強します。決算書の基礎が分かれば、五島さんが語っている意味がよりよく理解できるようになります。1年学べば、決算書が読めるようになります」
「決算書の中に記されている専門用語の意味と内容を知ることで経営者と話ができるようになります」
「貸借対照表と損益計算書は密接につながっています。こっちを改善すればあっちも改善される、というふうにできているのです。貸借対照表と損益計算書の関連性が見えるようになると、決算書に強くなったと言えます」
「損益計算書を見ると利益が出ているのに、その会社が翌年倒産することがあります。黒字なら普通は倒産しないのになぜ? 一方で、20年も赤字が続いているのに倒産しない会社があります。損益計算書だけでは会社がどうなるか分かりません。同じように貸借対照表だけでも分かりません」
「キャッシュフローも大事です。キャッシュフローはお金の流れであり、会社の血液です。流れが止まると死に至ります。生きるために流れていなければなりません」
「経営者が決算書を正確に読めないから赤字になっている会社が、私の感覚では60%くらいあります。意図的に赤字にしている会社が同じように20%くらいあります」
「優れた経営者は決算書と事業計画をもとに意思決定をしています。決算書が読めないと優れた経営者と会話が成立しません」
「結果を出している法人保険営業マンは経営者から決算書を見せてもらっています。決算書なしに改善提案はできません」
「経営者への継続貢営業は、決算書に始まり、決算書に終わるのです」
「決算書を見せてくださいと言うこちらが決算書を読めないと説得力がありません」
「財務貢献できているかどうかは決算書で判断できます」
「決算書は過去の結果です。終わった数字です。読めなければダメですが、決算書を見た瞬間に会社の現状を把握し、この会社ならこれくらいの決算書でないとダメだと分かり、この2つの視点から、改善するためには何をすればいいか見えてくるのです。例えば現金預金が1000万円あるとします。これは決算書を見れば分かります。これで十分か不十分か。どう判断すればいいか。毎月の支払いが200万円だったら、とりあえず収入がゼロでも5カ月は大丈夫だと分かります。決算書を読むとはこういうことです。確かに1000万円あるけれど、1カ月以内に支払うべき債務が3000万円あるとしたら全然足りません。改善するために何をするか考える。例えば、使っていないゴルフ会員権を処分してお金をプラスするなど、決算書の数字をヒントに具体的な改善策を見つけるのです。これが決算書を生かすです」
「2009年から2012年の3年間に日本の中小企業が35万社も減っています。理由はさまざまでしょうが、2020年までには85万社減るという予測さえあります。日本を支える中小企業の減少を食い止めるためには、大勢の人が企業の継続と発展のために力を合わせてこの流れを変える努力をしなければなりません。1社でもつぶれないようにするためにはどうすればいいか、一緒に勉強をして理解してもらい、企業の頼りになる保険営業マンになってください」
「私の父は地元・小田原市でずっと商売をしていました。同業者とも親しく、子供同士で遊ぶこともありました。日本の中小企業には義理人情などの人間味があります。そんな父の生き方を見てきたせいか、私は中小企業を応援したいのです。組織化や効率化、合理化は中小企業に似合わないように思います。中小企業の人間味に税務の知識や財務の知識、事業計画などをプラスすれば、中小企業のよさを失わないで成長できます。中小企業の成長を応援できる人が一人でも増えれば私はうれしいです」
「今年子供が生まれました。この子が大人になったとき日本経済が悪くなっていたら、私たちの世代に責任です。そもそも私たちの前の世代が一生懸命に働いたおかげで日本の発展がありました。この恩恵を受けているのが私たちの世代です。私たちの世代の責任は次の世代にバトンタッチすることです。10年後20年後30年後の日本の未来は私たち現役世代にかかっているのです。日本の未来のために、次の世代のために、一緒に頑張りましょう」